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解説 · 約6分有機溶剤作業主任者の職務と選任
監修:大滝良彦(VOC空気清浄機事業部 セールスエンジニア) 公開

有機溶剤作業主任者は、有機溶剤を扱う屋内作業などで選任が義務づけられた責任者です。技能講習を修了した者から選任し、作業方法の決定、局所排気装置の1か月以内ごとの点検、保護具の使用状況の監視などを行わせます。氏名と職務は作業場に掲示します。
この記事は有機溶剤中毒予防規則(有機則)をわかりやすく解説のうち、作業主任者の役割を掘り下げたものです。
選任が必要な作業
有機溶剤中毒予防規則で定める有機溶剤(第1種・第2種・第3種)を、原則として容量比5%を超えて含む製剤を用いて行う屋内作業などが対象です。タンク等の内部での作業も含まれます。塗装、印刷、接着、洗浄・脱脂、含浸、試験研究などの作業が該当します。
6つの職務
- 作業方法の決定と指揮:作業者が有機溶剤に汚染されない、または吸い込まない作業方法を決め、作業を指揮します。
- 局所排気装置などの点検:局所排気装置・プッシュプル型換気装置・全体換気装置を、1か月以内ごとに1回点検します。
- 保護具の使用状況の監視:送気マスクや有機ガス用防毒マスクが、必要な場面で正しく使われているかを監視します。
- タンク内作業の措置の確認:換気、退避設備、監視人の配置など、タンク等の内部での作業に必要な措置を確認します。
- 掲示の管理:人体への影響、注意事項、応急処置の掲示が適切に保たれているか確認します。
- 異常時の対応:装置の故障や中毒の兆候があったときに、作業の中止・退避・応急処置を指示します。
局所排気装置の点検項目
作業主任者が1か月以内ごとに行う点検の主な項目です。1年以内ごとの定期自主検査は、これより詳しい検査を専門の検査者が行います。
- フードの吸込み状況(発煙管などで気流を確認)、開口部の障害物の有無。
- ダクトの接続部の緩み・漏れ、外観の腐食・くぼみ。
- ファンの回転方向、異音・振動、ベルトの張り。
- ダンパーの開度と固定状態。
- 空気清浄装置のろ材の目詰まり、処理状況。
- 電気配線・接地の状態。
点検で異常を繰り返す古い局所排気装置や、増設スペースがない現場では、工事不要の発散防止抑制装置が選択肢になります。当社の装置は有機則対策向けで、点検・定期自主検査の負担が軽く、ランニングコストはフィルター交換のみです(特化則の対象物質には対応していません)。局所排気装置が設置できない現場の有機溶剤対策をご覧ください。
よくある質問
作業主任者になるには資格が必要ですか?
有機溶剤作業主任者技能講習(2日間の講習と修了試験)を修了する必要があります。学歴や実務経験の要件はなく、受講すれば誰でも取得できます。
選任したら届け出は必要ですか?
労働基準監督署への届け出は不要ですが、作業主任者の氏名とその職務を、作業場の見やすい場所に掲示します。
作業主任者が不在のときはどうしますか?
選任した作業主任者が休暇などで不在になる場合に備え、代理の作業主任者(技能講習修了者)を選任しておくのが実務上安全です。
特化則の作業主任者と兼任できますか?
特定化学物質作業主任者など、別の技能講習を修了していれば、それぞれの作業について作業主任者を務められます。1人が複数の資格を持って兼任するケースもあります。
VOC空気清浄機事業部 セールスエンジニア。有機溶剤・VOC対策の技術担当として、装置の選定から労働基準監督署への対応まで、現場ごとの相談に応じています。
お問い合わせ:y.otaki@belica.co.jp