ブログ / 局所排気装置
解説 · 約7分局所排気装置の点検・定期自主検査(1年ごとの義務)
監修:大滝良彦(VOC空気清浄機事業部 セールスエンジニア) 公開

局所排気装置には、作業主任者が1か月以内ごとに行う点検と、1年以内ごとに行う定期自主検査の2つが義務づけられています。定期自主検査では、フードの吸引状況、ダクトの詰まり・腐食、ファンの性能、制御風速などを確認します。記録は3年間保存し、不合格の項目は直ちに補修します。
この記事は局所排気装置とは(仕組み・種類・点検・届出)のうち、点検と検査の実務を掘り下げたものです。当社(ベリクリーンエア)の発散防止抑制装置は、ランニングコストがフィルター交換のみで、局所排気装置のような大掛かりな定期自主検査は不要です。
点検と定期自主検査の2つ
| 項目 | 点検 | 定期自主検査 |
|---|---|---|
| 頻度 | 1か月以内ごとに1回 | 1年以内ごとに1回(1年超の休止後は再開前) |
| 行う人 | 有機溶剤作業主任者など | 所定の研修修了者、または専門の検査業者 |
| 内容 | 外観、異音、フードの状況、風量の目視・簡易確認 | 制御風速の測定、ダクトの詰まり・腐食、ファン・電動機、ダンパー、空気清浄装置 |
| 記録 | 点検簿に記録(努力) | 3年間保存(義務) |
根拠:e-Gov 有機溶剤中毒予防規則、労働安全衛生規則
定期自主検査の主な項目
- フード:摩耗・破損・変形、吸込み気流の状態、開口部の障害物。
- ダクト:内面の粉じん・付着物の堆積、腐食・くぼみ、接続部の緩み・漏れ。
- ファン・電動機:回転方向、異音・振動、ベルトの張り、ケーシング内の付着物。
- ダンパー:開度、固定状態、作動。
- 空気清浄装置:ろ材の破損・目詰まり、処理性能。
- 制御風速・排風量:測定して、法令で定める値を満たしているか確認。
記録と、不合格のときの対応
定期自主検査の結果は、次の内容を記録し、3年間保存します。
- 検査年月日
- 検査の方法
- 検査箇所
- 検査の結果
- 検査を実施した者の氏名
- 検査結果に基づいて補修などの措置を講じたときは、その内容
検査で異常が見つかった場合は、直ちに補修その他の必要な措置を講じます。ダクトの粉じん堆積やファンの劣化で制御風速が確保できない状態が続くと、作業環境測定でも第三管理区分になりやすくなります。
古い局所排気装置の維持に毎年の検査・補修費用がかかっている場合や、増設スペースがない場合は、工事不要の発散防止抑制装置が選択肢になります。当社の装置は有機則対策向けで、ランニングコストはフィルター交換のみです(特化則の対象物質には対応していません)。詳しくは局所排気装置が設置できない現場の有機溶剤対策をご覧ください。
よくある質問
定期自主検査は誰が行いますか?
厚生労働省が定める研修(局所排気装置等定期自主検査者の講習)を修了した者や、必要な知識・経験を持つ者が行います。多くの事業者は、専門の検査業者に委託しています。
点検と定期自主検査はどう違いますか?
点検は作業主任者が1か月以内ごとに行う日常的な確認です。定期自主検査は1年以内ごとに行う、風速測定や分解を伴う詳しい検査です。1年を超えて使用しなかった装置は、使用再開前に検査します。
記録はどのくらい保存しますか?
定期自主検査の記録は3年間保存します。検査年月日、方法、結果、実施者、補修などの措置を記録に残します。
検査で不合格になったらどうしますか?
直ちに補修その他の必要な措置を講じます。制御風速が確保できないなど改善が難しい場合は、局所排気装置の改修や、設置場所によっては発散防止抑制装置への切り替えも選択肢になります。
VOC空気清浄機事業部 セールスエンジニア。有機溶剤・VOC対策の技術担当として、装置の選定から労働基準監督署への対応まで、現場ごとの相談に応じています。
お問い合わせ:y.otaki@belica.co.jp