ブログ / 作業環境測定
解説 · 約6分第一・第二・第三管理区分の違い
監修:大滝良彦(VOC空気清浄機事業部 セールスエンジニア) 公開

管理区分は、作業環境測定の結果から求めた「第一評価値」「第二評価値」と、物質ごとに定められた「管理濃度」の関係で機械的に決まります。第一評価値が管理濃度を下回れば第一管理区分、作業場の平均濃度(第二評価値)が管理濃度を上回れば第三管理区分、その中間が第二管理区分です。
この記事は作業環境測定と管理区分の内容のうち、区分の判定の仕組みを掘り下げたものです。測定制度の全体像は、そちらをご覧ください。当社(ベリクリーンエア)は、第三管理区分の作業場での有機溶剤対策の相談を多くいただいています。
3つのキーワード(管理濃度・第一評価値・第二評価値)
- 管理濃度:物質ごとに国が定めた、作業環境管理の目安となる濃度。有害性そのものの基準(許容濃度)とは別で、作業環境が良好かどうかを判断するために使います。
- 第一評価値:測定結果を統計処理して求める値。「作業場のほぼ全域(95%)で、濃度がこの値以下」と考えられる濃度です。
- 第二評価値:作業場の空間的・時間的な平均濃度の推定値です。
根拠:e-Gov 有機溶剤中毒予防規則、作業環境評価基準
区分が決まる仕組み
A測定の評価値と管理濃度の関係で、次のように区分されます。
| 区分 | A測定の条件 | 状態 |
|---|---|---|
| 第一管理区分 | 第一評価値 < 管理濃度 | 作業場のほぼ全域が管理濃度未満。良好。 |
| 第二管理区分 | 第二評価値 ≦ 管理濃度 ≦ 第一評価値 | 平均は管理濃度以下だが、一部で超過。改善の余地あり。 |
| 第三管理区分 | 管理濃度 < 第二評価値 | 平均濃度そのものが管理濃度を超過。要改善。 |
さらにB測定(発生源に近い作業位置での測定)の結果も加味されます。B測定値が管理濃度を超えると、A測定の結果にかかわらず第三管理区分です。B測定値が管理濃度の1.5倍を超える場合も第三管理区分になります。
各区分の意味と事業者の対応
- 第一管理区分:作業環境はおおむね適切です。現在の設備・作業方法を維持し、次回の測定に備えます。
- 第二管理区分:違反ではありませんが、改善に努める義務があります。局所排気装置のフード位置、作業手順、換気を点検し、第一管理区分を目指します。放置すると第三管理区分に悪化することがあります。
- 第三管理区分:作業環境が明らかに適切でない状態です。事業者は速やかに原因を調べ、施設・設備・作業方法の改善措置を講じる義務があります。改善が困難な場合は、作業環境管理専門家の意見聴取や呼吸用保護具の使用など、追加の対応が求められます。
第三管理区分になったときの具体的な進め方は第三管理区分になったら(事業者がやるべき改善措置)で解説しています。局所排気装置が置けない現場での有機溶剤対策は局所排気装置が設置できない現場の有機溶剤対策をご覧ください。
よくある質問
評価値と管理濃度はどう違いますか?
管理濃度は物質ごとに国が定めた作業環境管理の目安値です。評価値は自社の測定結果を統計処理して求めた値で、第一評価値は「作業場のほぼ全域がこの濃度以下」、第二評価値は「作業場の平均的な濃度」を表します。この評価値と管理濃度を比べて区分が決まります。
B測定の結果はどう影響しますか?
B測定(発生源に近い作業位置での測定)の値が管理濃度を超えると、A測定の評価にかかわらず第三管理区分になります。B測定値が管理濃度の1.5倍を超える場合も第三管理区分です。
第二管理区分は問題ないのですか?
違反ではありませんが「改善の余地がある」状態です。設備や作業方法を点検し、第一管理区分を目指すことが求められます。放置して第三管理区分に悪化するケースもあります。
混合有機溶剤の場合の判定は?
各成分の測定値を、それぞれの管理濃度で割った値(換算値)を合計します。合計が1を超えると、管理濃度を超過したものとして扱います。
VOC空気清浄機事業部 セールスエンジニア。装置の選定から労働基準監督署への対応・特例実施許可の申請まで、現場ごとの相談に応じています。
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