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解説 · 約7分第三管理区分になったら(事業者がやるべき改善措置)
監修:大滝良彦(VOC空気清浄機事業部 セールスエンジニア) 公開

作業環境測定で第三管理区分と評価されたら、事業者はまず原因を調査し、施設・設備・作業方法の改善措置を講じ、改善後にあらためて測定して効果を確認する義務があります。改善が困難で第三管理区分が続く作業場には、2022年の省令改正で、作業環境管理専門家の意見聴取や呼吸用保護具の使用など、追加の対応が求められるようになりました。
この記事は作業環境測定と管理区分のうち、第三管理区分になったときの対応を掘り下げたものです。当社(ベリクリーンエア)は、第三管理区分の作業場での有機溶剤対策の相談を多くいただいています。2024年7月には、福井県の塗装作業場で当社のBA400Tが敦賀労働基準監督署に局所排気装置として認められた実績もあります。
改善措置の4ステップ
- 原因の調査:局所排気装置の制御風速、フードの位置と形、作業量、作業手順、他の換気設備との干渉を点検します。測定結果のうち、どの単位区域・どの作業でB測定値が高かったかを確認します。
- 改善措置の実施:発生源対策を優先します。局所排気装置の能力向上・増設、フード位置の見直し、作業の囲い込み、低揮発性の材料への変更、発散防止抑制装置の設置などです。
- 再測定・効果の確認:改善後にあらためて測定し、管理区分が改善したかを確認します。改善が確認できるまで対応を続けます。
- 記録の作成・保存:測定結果、原因調査、改善内容、再測定の結果を記録します。労働基準監督署から説明を求められたときの根拠になります。
第三管理区分になる主な原因
- 局所排気装置の性能低下:ダクト内の粉じん堆積、ファンの劣化、フィルターの目詰まりで制御風速が落ちている。
- フード位置のずれ:外付け式フードが発生源から離れている、作業者がフードとの間に立っている。
- 作業量・使用量の増加:導入時より生産量が増え、装置の能力が追いついていない。
- そもそも局所排気装置がない:全体換気だけで対応してきた、設置場所がなく後回しになっていた。
- 作業方法:容器の開けっ放し、拭き取り面積が広い、作業後の放置。
改善が困難なとき(2022年省令改正)
施設・設備の改善では第一・第二管理区分にできない作業場について、2022年(令和4年)の省令改正で次の対応が義務づけられました。段階的に施行され、2024年4月に完全施行されています。
- 作業環境管理専門家の意見聴取:外部の専門家から、第一・第二管理区分にできるかどうか、できる場合の措置について意見を聴きます。
- 専門家の意見に基づく措置:可能とされた措置を実施します。
- 呼吸用保護具の使用:個人サンプリング等による測定結果に応じた有効な呼吸用保護具を選び、作業者に使用させます。
- フィットテスト(装着の確認):1年以内ごとに1回、呼吸用保護具が顔に密着しているかを確認します。
- 記録の作成・3年間保存:上記の実施状況を記録します。
根拠:厚生労働省「化学物質による労働災害防止のための新たな規制」、e-Gov 有機溶剤中毒予防規則
局所排気装置を新設するスペースがない、建物が賃貸でダクト工事ができない場合は、工事不要の発散防止抑制装置が選択肢になります。当社の装置は有機則対策向けで、大阪労働局天満署の特例実施許可を取得しています(特化則の対象物質には対応していません)。局所排気装置が設置できない現場の有機溶剤対策と、デモ機貸出(1週間お試し)をご覧ください。
よくある質問
第三管理区分になったら、いつまでに改善しなければなりませんか?
法令で「◯日以内」という一律の期限は定められていませんが、「速やかに」改善措置を講じる義務があります。改善計画を立て、記録を残しておくことが、労働基準監督署への説明でも重要になります。
改善したのに、また第三管理区分になりました。どうすればいいですか?
2022年の省令改正で、改善が困難で第三管理区分が継続する作業場には、作業環境管理専門家の意見を聴くこと、その意見に基づく措置、呼吸用保護具の使用と装着確認、それらの記録の保存が求められるようになりました。
局所排気装置を新設する場所がありません。
一定の要件を満たせば、屋外ダクトを持たない発散防止抑制装置を局所排気装置の代わりに設置できる場合があります。設置場所を管轄する労働基準監督署の特例実施許可が必要です。有機則対策であれば当社の装置が選択肢です。
呼吸用保護具だけで対応してもいいですか?
呼吸用保護具は補助的な措置です。まず施設・設備・作業方法の改善で発生源対策を行うのが原則で、それでも改善が難しい場合の追加措置として保護具の使用が位置づけられています。
VOC空気清浄機事業部 セールスエンジニア。装置の選定から労働基準監督署への対応・特例実施許可の申請まで、現場ごとの相談に応じています。
お問い合わせ:y.otaki@belica.co.jp