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解説 · 約7分外壁塗装の臭い対策6選
監修:大滝良彦(VOC空気清浄機事業部 セールスエンジニア) 公開

外壁塗装のツンとした臭いは、油性塗料に含まれるシンナー(有機溶剤)が原因です。対策の基本は、水性塗料やF☆☆☆☆規格の塗料を選ぶ、換気に配慮した施工順にしてもらう、窓がない現場では発散防止抑制装置を使うといった業者側の工夫と、換気や一時的な外出など自分でできる対策の組み合わせです。
臭いが発生する原因
塗料は、色を付ける「顔料」、耐久性を決める「合成樹脂」、機能を補う「添加剤」を、液状にする「溶剤」で溶かして作られます。溶剤には水を使う水性と、有機溶剤を使う油性があり、油性塗料のほうが揮発しやすく、施工中に臭いが広がりやすいのが特徴です。
有機溶剤には防水性の向上や乾燥の促進、サビ防止といった効果がある一方、長時間吸い込むと頭痛やめまい、粘膜の不快感を招くおそれがあります。そのため油性塗料の取り扱いには、作業主任者の選任や作業環境測定、発散源対策などのルールがあります。
人体への健康被害
揮発した有機溶剤の成分を吸い込むと、中枢神経系に作用し中毒症状を引き起こします。頭痛、吐き気、めまい、粘膜の刺激などが代表的です。あらわれる前に、我慢せず換気や外出などの対策を取ることが大切です。
赤ちゃん・妊娠中の方
赤ちゃんは体重が軽く代謝機能が未発達で、床付近に滞留しやすいシンナー成分を高濃度で吸い込むリスクが高まります。妊娠中の方はホルモンバランスの変化で臭いに敏感になりやすく、ストレスが母体に影響することもあります。
ペット
犬や猫は人間より優れた嗅覚を持ち、微量な臭いでも強いストレスを感じます。異常な興奮や元気喪失が見られる場合は、一時的にペットホテルなどへ避難させることも検討してください。
業者依頼時にできる対策4選
臭い対策は、工事が始まってからではなく、業者選びや打ち合わせの段階から準備しておくことが重要です。
- 水性塗料を使ってもらう:溶剤に水を使う分、油性塗料より作業中の臭いが少なくなります。ただし水性塗料にも有機溶剤は含まれるため、無臭になるわけではありません。
- F☆☆☆☆規格の塗料を使ってもらう:建築基準法などで定められた等級で、有害物質(ホルムアルデヒド)の発散量が最も少ないことを示します。見積もり時に使用塗料の等級を確認しましょう。
- 換気に配慮した施工順にしてもらう:養生で窓が開けられない日が続くと室内に臭いがこもります。養生したまま開閉できる窓の位置や、毎日どこか一か所は開けられるよう段取りしてもらいましょう。
- 発散防止抑制装置を使ってもらう:窓や局所排気装置の設置が難しい現場向けの選択肢です。壁に穴を開ける工事なしで、室内の空気を循環させながら有機溶剤を吸着します。
自分でできる対策2選
- 臭いが我慢できない日は外出する:化学物質に敏感な方や高齢者、小さなお子様がいる場合は、施工業者から工程表を受け取り、作業が集中する日に合わせて図書館やショッピングモールなど空調の整った施設で過ごすと安心です。
- 換気を行う:窓を2か所以上開けて空気の通り道をつくります。窓が1つしかない場合は換気扇やサーキュレーターを使い、作業終了後もしばらく続けると、壁や家具への臭いの染み付きを防げます。
よくある質問
外壁塗装をしたら家の中が臭いのはなぜですか?
塗料を薄めるシンナー(有機溶剤)が揮発し、換気口や窓の隙間から室内に入り込むためです。特に油性塗料は揮発成分が多く、強い臭いを感じやすくなります。水性塗料やF☆☆☆☆規格の塗料を使うことで臭いを軽減できます。
塗装の臭いで気分が悪くなったらどうすればいいですか?
すぐに新鮮な空気のある場所へ避難してください。換気扇やサーキュレーターで室内の空気を入れ替え、可能なら一時的に外出しましょう。症状が改善しない場合は無理をせず医師の診察を受けてください。
外壁塗装の臭いはどれくらい続きますか?
目安は油性塗料で1週間程度、水性塗料で3日程度です。最も臭いが強いのは塗装工程の間ですが、完了後も塗膜が完全に乾燥するまでは成分が揮発し続けます。天候や湿度、塗料の種類によって前後します。
塗装業者の方へ:窓がない現場のご相談
この記事の対策は主に施主・居住者向けです。塗装業者など、屋内で有機溶剤を扱う作業でダクト工事や窓の確保が難しい現場では、工事不要で発生源の近くに置ける当社の脱臭・集塵装置をご検討ください(家庭用の消臭機器ではなく、業務用の設備です)。有機則対策と作業環境の改善に、累計160台の実績があります。
VOC空気清浄機事業部 セールスエンジニア。有機溶剤・VOC対策の技術担当として、装置の選定から労働基準監督署への対応まで、現場ごとの相談に応じています。
お問い合わせ:y.otaki@belica.co.jp