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解説 · 約8分

飲食店の臭い対策7選|原因と、放置すると法律違反になるケース

監修:大滝良彦(VOC空気清浄機事業部 セールスエンジニア) 公開

建物外壁に設置された排気フードの写真
排気口の位置と向きは、臭いが近隣にどう拡散するかを左右する重要なポイントです。

飲食店の不快な臭いの原因は、調理時の油煙・排水溝・生ゴミの3つが中心です。対策は、臭いの発生源と広がり方を把握したうえで、清掃で発生源を断ち、換気で薄め、必要に応じて脱臭装置を導入する順で進めます。

目次
  1. 臭いが発生する3つの主な原因
  2. 対策を考える前に押さえておく4ステップ
  3. すぐにできる臭い対策7選
  4. 放置すると法律違反になる?
  5. よくある質問

臭いが発生する3つの主な原因

飲食店のニオイ対策を講じるには、まず「どこから発生しているのか」を特定する必要があります。主な原因は次の3つです。

調理時に発生する臭い

肉や魚を焼く際の油煙は、グリスフィルターが目詰まりすると排気能力が落ち、客席まで臭いが流れる原因になります。清掃を怠るとダクト内にも油が蓄積し、より深刻な臭いにつながります。

排水溝から出る臭い

厨房の排水口やグリストラップに油脂や食材カスが溜まると腐敗して悪臭を放ちます。管理不足はチョウバエなどの害虫の温床にもなるため、油脂の除去とバスケットの清掃を習慣化することが大切です。

生ゴミから出る臭い

水分を含む生ゴミは細菌が繁殖しやすく、気温・湿度の高い時期は短時間で悪臭を放ちます。ゴミの水分をしっかり切り、密閉性の高い容器を使うことが基本の対策です。

対策を考える前に押さえておく4ステップ

臭いの性質や発生場所を正しく把握せずに場当たり的な対応をしても、コストばかりがかさみ根本的な解決には至りません。

  1. ステップ1:店内・店外の臭いを把握する厨房や客席だけでなく、排気口付近の屋外も含めて発生源と広がり方を確認します。時間帯や天候で強さが変わるため、複数の条件下でチェックしましょう。
  2. ステップ2:臭いのもとから断つ排水溝のヌメリやグリストラップの油脂、換気扇の油汚れなど発生源を徹底的に清掃します。装置に頼る前に衛生管理を徹底することが、最もコストを抑えて効果を得られる近道です。
  3. ステップ3:臭いを薄める工夫をする給気と排気のバランスを整え、空気の通り道を作ります。排気口は位置が高いほど臭いが上空へ拡散しやすく苦情が出にくいため、向きや位置は近隣住宅の窓を避けて調整します。
  4. ステップ4:脱臭装置を導入する清掃・換気だけでは解消できない強い臭いには、オゾン脱臭機や光触媒装置など業態や臭いの種類に適した機器の導入を検討します。

すぐにできる臭い対策7選

大がかりな設備投資を検討する前に、まずは日々の運用や清掃方法を見直すことで大きな改善が見込めます。

  1. 定期的に掃除する油分が溜まりやすいグリストラップ・換気扇フィルター・排水溝を、毎日〜週単位でスケジュール化して清掃します。
  2. 換気を徹底する給気口を塞がず、窓を2箇所以上開けて空気の通り道を作ります。サーキュレーターで循環させると調理臭の滞留を防げます。
  3. 消臭スプレーを使用するカーテンや椅子など洗濯できない箇所には無香料・除菌タイプを使用。香りで誤魔化す芳香剤は料理の香りを損なうため避けましょう。
  4. 排出口の高さや向きを変える排気口は高い位置ほど臭いが拡散し苦情が出にくくなります。近隣マンションの窓を避け、建物からできるだけ距離を取りましょう。
  5. ゴミを密閉して低温で保管する蓋付きのゴミ箱に袋を二重にし、保管温度を低く設定。回収頻度を増やす、回収時間をずらすなど業者への相談も有効です。
  6. 脱臭機器を導入するオゾン脱臭機や光触媒式の空気清浄機は、空気中の臭い成分を分解して除去します。夜間の無人時間帯に稼働させる運用も増えています。
  7. 調理工程を見直す換気のよい場所で調理する、作業時間帯を変える、調理温度を調整するなど、オペレーション自体を見直すことでも臭いの発生量を抑えられます。

飲食店の悪臭を放置すると法律違反になる?

悪臭を放置し続けると「悪臭防止法」に抵触するおそれがあります。生活環境を守るために22種類の特定悪臭物質(アンモニア、硫化水素、トルエン、キシレンなど)が規制対象で、基準を超えると罰則の対象になる可能性もあります。具体的な規制基準や対象地域は自治体ごとに定められているため、「これくらいなら」と放置せず地域のルールを確認しましょう。

規制対象となる特定悪臭物質(一部)

  1. アンモニア、硫化水素、メチルメルカプタン
  2. トリメチルアミン、アセトアルデヒド
  3. 酢酸エチル、トルエン、キシレン、スチレン など全22種類

引用:悪臭防止法(昭和四十六年法律第九十一号)|e-Gov法令検索

よくある質問

  1. 飲食店の匂いを消す方法は?

    根本的な解決には、油分が溜まるグリストラップや換気扇フィルターの清掃を習慣化することが不可欠です。そのうえで給排気のバランスを整える換気の徹底、生ゴミの密閉管理を行い、対応しきれない場合は専用の脱臭機器を導入します。

  2. 飲食店が臭いのはなぜですか?

    主な原因は、調理中に発生する油煙や食材の臭い、排水設備に溜まった油脂の腐敗、生ゴミの放置です。調理時の油分が壁やダクトに付着し、時間の経過とともに酸化して特有の臭いを放ちます。

  3. 飲食業の悪臭で苦情が多いのは?

    平成22年度地方公共団体アンケート調査結果によると、飲食業における悪臭苦情ランキングは1位が焼肉・ホルモン店、2位が惣菜・弁当店(スーパー含む)でした。肉を焼く際の臭いや製造工程の排水臭が主な原因です。

厨房の油煙・生ゴミ臭は対象外です

この記事で紹介した対策は、清掃・換気・一般的な脱臭機器(オゾン脱臭機、光触媒式など)による油煙・排水・生ゴミ臭への対応です。当社が扱う脱臭・集塵装置は、工場や作業場で使う有機溶剤(トルエン、キシレン、IPAなど)のVOC対策に特化した業務用設備で、厨房の油煙や生ゴミ臭には対応していません。もし店舗内で有機溶剤を使う洗浄・消毒工程などの対策をお探しでしたら、お気軽にご相談ください。

お問い合わせ
監修:大滝良彦

VOC空気清浄機事業部 セールスエンジニア。有機溶剤・VOC対策の技術担当として、装置の選定から労働基準監督署への対応まで、現場ごとの相談に応じています。

お問い合わせ:y.otaki@belica.co.jp

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